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title: 町の未来を、一緒に夢見る　―元鹿島建設・佐藤靖氏が語る、篠栗北地区産業団地―
description: 篠栗北地区産業団地の構想は、どこから生まれたのか。民間側を率いた元鹿島建設・佐藤靖氏が、食品工場を人の訪れる目的地にする発想と、官民の合意を積み上げた過程を語る、machi-zuku（マチヅク）のまちづくりルポ。
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# 町の未来を、一緒に夢見る　―元鹿島建設・佐藤靖氏が語る、篠栗北地区産業団地―

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2026.10.10

![黄色い円と曲線の絵が掛かった壁の前で正面を向く、篠栗北地区産業団地の構想を民間側で率いた佐藤靖](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/sasaguri-5/sasaguri-kita-industrial-park-01.jpg?)

![街路樹が植えられた自治体の街並み](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/local-government-header.jpg?)

## 目次

【シリーズ「篠栗北地区産業団地は、どうやって生まれたのか」】

福岡県篠栗町で進む、「篠栗北地区産業団地」開発。  
町長の決断から、土地の造成、企業誘致までの軌跡を辿ってきた。  
連載最終回は、いよいよ構想の源流へ。

本シリーズでは、プロジェクトに関わった人々へのインタビューを通じて、町の未来がどのようにつくられていったのかを追う。

[第1回・第2回　三浦正町長インタビュー](https://machi-zuku.com/local-government/sasaguri-1)

[第3回　オオバ・福地三徳氏インタビュー](https://machi-zuku.com/local-government/sasaguri-3)

[第4回　CBRE・大野洋照氏インタビュー](https://machi-zuku.com/local-government/sasaguri-4)

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前回、企業誘致を担ったCBREの大野洋照氏は、篠栗町が企業に選ばれるまでを語った。なぜ、企業を迎える場所に「食品」と「観光」という輪郭が与えられたのか。  
食品工場団地を、働く人だけでなく訪れる人も集まる場所にできないかー。  
その可能性を三浦正町長と語り合い、民間企業グループを代表企業として率いた、鹿島建設株式会社（当時）の佐藤靖氏に聞いた。

## 資源の先に見えた未来

佐藤が篠栗町を訪れるようになった頃、町が関心を寄せていたのは、豊かな森林資源を生かすバイオマス利活用だった。再生可能エネルギーを地域でつくり、地域で使う。こうした地産地消の考え方は、国も重要視している。その可能性を探るため、佐藤は三浦町長らと勉強会を重ねた。

しかし、協議を進めるうちに、ある疑問に行き当たる。  
町で生み出したエネルギーを、地域の誰が、どのように使うのか。  
「町長に聞いたら、バイオマスエネルギーを活用してくれるような工業も人もないと。だったら、まず、工場を誘致して雇用を生む場所をつくるのはどうですか、という話から始まったんです。」

まだ産業団地の図面はない。進出企業も決まっていない。  
ただ、佐藤の頭の中では、町の資源とそこに暮らす人たちの未来が、一本の線でつながり始めていた。

## 50歳からの集大成

三浦と出会った頃、佐藤は50歳を迎えていた。  
鹿島建設では、ニュータウンや都市再開発などに携わってきた。テレビ局への出向中には番組やイベントの企画にも取り組み、鹿島建設に戻ってからは医療施設向けの技術を事業化した。分野は変わっても、新しい仕事を形にすることを続けてきた。

その佐藤が、会社員生活の集大成として手がけたいと考えていたのが、まちづくりだった。  
「サラリーマン人生の最後に、10年計画でやりたいプロジェクトを作り上げたいと思ったんです。」  
心に残っていたのは、かつて視察で訪れた米国ミズーリ州のブランソン。小さな町に劇場が集まり、音楽を目当てに大勢の人が訪れる。地域の特色が、人を引き寄せる理由になっていた。  
篠栗を見た時、佐藤は考えた。ここにも、地域ならではの魅力を活かして、人が働き、訪れたくなる場所をつくれないだろうか。

一方、三浦は、篠栗で生まれ育ち、町のリーダーとして地域の将来を考え続けていた。佐藤は、町長に抱いた印象をこう表す。  
「『誠実なドリーマー』なんです。何でも面白そうに聞いてくれる。その前向きな吸収力に惹かれました。」  
互いの立場は違う。だが、まだ形のない話を、町の未来として語り合える相手だった。

## 魅せる「食品産業団地」

篠栗町には、福岡市など町外へ通勤する子育て世帯が多く暮らす。町の中に働く場所ができれば、暮らし方の選択肢が増える。地域の未来を担う世代の視点が、まちづくりには欠かせない。  
佐藤が着目したのは食品産業だった。福岡県には食品をつくる企業が複数ある。工場が集まれば、雇用が生まれる。さらに製造の様子を見せ、食べたり買ったりできる場所にすれば、町の外からも人がやって来る。工場団地を、人が訪れる目的地にする。

佐藤の構想には、早くから具体的な企業の姿があった。辛子明太子などの製造販売や外食事業を手掛ける「やまやコミュニケーションズ」とは、以前から本社や工場の集約について話を重ねていた。自社焙煎コーヒー事業や店舗販売を展開する「極東ファディ」も、焙煎工場のあり方を考えていた企業の一つだ。  
やまやが、味と体験で工場見学を充実させたら。  
極東ファディが、焙煎する様子をカフェ利用者にも見せられたら。  
「食品工場は、地域内外に魅せる力があると思ったんです。」  
企業ごとの事業課題と、篠栗町が目指す未来を、佐藤は重ねていった。

佐藤が三浦と話し合いながら描いた構想は、「Fukuoka Food Industrial Park（FFIP）」と呼ばれた。福岡の食品企業が集まり、工場で人が働き、その営みを見に人が訪れる。佐藤が「福岡」を名に掲げた構想には、地域に根差す企業とともに、篠栗の新たな目的地をつくりたいという思いがあった。

佐藤がかつて見たブランソンのような、地域の特色で人を呼ぶ力。  
それを篠栗では、「食」をテーマに生み出そうとしていた。

![食品産業団地の構想のヒントを探しに訪れた北海道余市町のウイスキー工場で、赤い屋根と石造りの建物が並ぶ構内に集まった視察の一行](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/sasaguri-5/sasaguri-kita-industrial-park-02.jpg?width=1024&height=682&name=sasaguri-kita-industrial-park-02.jpg)視察に訪れた北海道余市町の余市ウイスキー工場。プロジェクトのヒントにしようと、オオバの福地氏など関係者たちと足を運んだ＝佐藤氏提供

## 地道に寄り添って

夢を形にする仕事は、華やかな話ばかりではない。  
民間企業と自治体が協働する、パブリック・プライベート・パートナー（PPP）の手法だからこそ、官民それぞれの事情の違いも浮き彫りになる。  
町が事業主体となり、鹿島建設、開発計画や造成に携わるオオバ、企業誘致を担うCBREなど、民間の企業がそれぞれの役割を持っていた。土地の開発、防災、施設の設計、企業との交渉。携わる人間が増えていくほどに、「誰が何を決めたか」が重要になった。  
そこで、開発協議会の議長を務めた佐藤は、会議のスケジュールと役割分担を明確にし、合意の過程を記録に残すことに力を注いだ。  
「誰かが言ったから、で終わらせたくなかった。会議でみんなで話し合い、決めていくことが大事です。」  
民間側の考えを町へ伝える。その決定を関係者で共有する。時間のかかる作業だが、事業が進んだ後に生じる行き違いを防ぐためにも欠かせなかった。

進出を考える企業にとっては、建設費も大きな不安だ。佐藤は、完成した図面と見積もりを最後に示すのではなく、早い段階から予算を話し合い、設計者も連れて企業の施設を見に行った。何をつくりたいのか。どこにお金をかけ、どこを抑えるのか。企業の悩みを聞きながら、一緒に選択肢を探した。  
「工場の計画で大事なのは、生産フローに基づいた効率的な配置計画。これを徹底的に話し合って最適解を導く事が重要で、デザインなどはその後。まずは機能です。」

佐藤にとって「魅せる」食品産業団地は、つくる現場と過程を理解するところから始まっていた。地道に、多様な関係者に寄り添う。自分の役割を貫くことが、町の将来像へ近づく原動力だった。

## 篠栗を離れる

佐藤は、篠栗北地区産業団地が完成するまで現場に立ち続けるつもりだった。  
しかし、家族の病気をきっかけに、九州での単身赴任を続けることが難しくなった。2020年２月に鹿島建設を退職し、プロジェクトからも離れた。  
自分の会社員生活の集大成にしたいと願い、三浦町長と構想を練り、企業と話し合ってきた。その場所が形になる途中で、佐藤は篠栗を離れなければならなかった。

その後も、三浦やプロジェクト関係者たちから話を聞き、現地を訪れた。長く相談を重ねたやまやなどの進出企業の社長達とも再会した。

やまやの本社と工場を一つにすることは、長年の課題だった。実現した建物を前に、佐藤は担当者達に「よくここまで形にできましたね」と声をかけたという。  
かつて話し合っていたものが、目の前にある。佐藤の手を離れた後も、町と企業、引き継いだ人たちが、それぞれの仕事を続けてきた結果だった。

![福岡での単身赴任時代に、海の家のステージでバンドを背にマイクを握る、赤いTシャツにサングラス姿の佐藤靖](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/sasaguri-5/sasaguri-kita-industrial-park-03.jpg?width=1024&height=682&name=sasaguri-kita-industrial-park-03.jpg)福岡単身赴任時代は、海の家でマイクを握りライブ出演をすることも＝佐藤氏提供

## 人こそすべて

この連載では、篠栗北地区産業団地に携わった人たちの仕事を追ってきた。

篠栗町町長の三浦が決断し、オオバの福地三徳が土地を形にした。CBREの大野洋照が企業に価値を伝えた。そして元鹿島建設の佐藤は、町と企業の話を聞き、食品工場が雇用と人の流れを生む構想を描いた。

インタビューの最後に、まちづくりで大切なことを尋ねると、佐藤は静かに答えた。  
「結局、すべて人です。現場の人たちの声に耳を傾け、一緒に未来を描くこと。人こそ、すべてなんです。」  
佐藤が次に期待するのは、進出した企業同士がつながり、町へ提案し、住民も参加していくことだ。つくられた場所を、そこに関わる人たちが育てていく。

篠栗北地区産業団地が生まれるまでの物語は、ここで一区切りを迎える。  
だが、佐藤たちが思い描いた町の未来は、これからも歩み続ける。

次は、この場所を選び、事業を営む企業の声を聞こう。

![篠栗北地区産業団地の歩みを振り返り、観葉植物のある部屋でテーブルにつき両手を広げて話す佐藤靖](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/sasaguri-5/sasaguri-kita-industrial-park-04.jpg?width=2034&height=1356&name=sasaguri-kita-industrial-park-04.jpg)「人が集う、篠栗ならではの魅力ある場所にしたかった」と振り返る佐藤氏＝2026年６月

プロフィール

佐藤 靖（さとう・やすし）  
1963年東京都生まれ。1986年、鹿島建設株式会社に入社。都市開発や新規事業の立ち上げに携わる。2009年、九州支店営業部長に着任。篠栗北地区産業団地では、鹿島建設を代表企業とするコンソーシアムの民間側リーダーとして、事業構想や進出企業との協議などを担った。  
2020年同社を退職、株式会社サンケイビルテクノの代表取締役社長などを歴任。現在はヒビノ株式会社GMC顧問、steer株式会社エグゼクティブアドバイザーを務める。  
趣味はテニス、ギター、料理、映画鑑賞。

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【次の連載へ】  
篠栗北地区産業団地に進出した企業は、何を思い、この町を選んだのか。  
次の連載では、やまやコミュニケーションズと極東ファディ、それぞれの代表者を迎える。三浦正町長、佐藤靖氏との鼎談を通じて、構想が企業の事業や地域の未来へとつながっていく過程を聞く。

## 著者

steer株式会社

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