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title: 日鉄エンジニアリング【プラントDX】前編｜引き渡した後を、誰が支えるのか
description: つくって引き渡した設備を、何十年も動かし続ける。日鉄エンジニアリングは運転のデータを設備の更新へ回し、壊れてから直す保全の先を目指す。山口路夫に聞く、machi-zuku（マチヅク）のまちづくりルポ。
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# 日鉄エンジニアリング【プラントDX】前編｜引き渡した後を、誰が支えるのか

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2026.10.28

![日鉄エンジニアリング北九州技術センターで、プラントDXについて両手を広げて話す山口路夫](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/mczk4-nse/nippon-steel-engineering-kv-yamaguchi-michio-1-01.jpg?)

![構想ビルが建ち並ぶ都会のオフィス街](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/company-header.jpg?)

## 目次

何十年も動き続ける設備は、つくって引き渡した後の時間のほうが長い。廃棄物発電プラント、エネルギープラントなどを手がける日鉄エンジニアリングは、その建設から運転・維持管理までグループで引き受けてきた。運転や保全の担い手を確保しにくいなか、止められない設備をどう支え続けるのか。同社で設備のデジタル化を進めてきた山口路夫氏に聞いた。

前編は、つくった設備を長く動かし続けるために、この会社が組織と仕事の範囲をどう組み替えてきたかをたどる。

![「E館」のサインを掲げた、日鉄エンジニアリング北九州技術センター（戸畑）の技術拠点の建物](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/mczk4-nse/nippon-steel-engineering-kitakyushu-e-building-1-02.jpg?width=2048&height=1365&name=nippon-steel-engineering-kitakyushu-e-building-1-02.jpg) 北九州技術センター（戸畑）E館。八幡製鉄の流れをくむ土地に立つ、日鉄エンジニアリングの技術拠点

## 設備は古び、人は足りなくなる

道路も、上下水道も、ごみの処理場も、つくって引き渡せば、建設という一つの仕事が区切りを迎える。図面が実物になり、検査を終えて、使い始められる状態になる。そこで仕事は終わる。そう見ることもできる。

けれど、その施設を動かし、直し、使い続ける時間は、引き渡した後のほうがずっと長い。つくり終えた時点は区切りに見えて、実際にはそこから何十年かが始まる。

とくにプラントと呼ばれる産業設備は、据えつけと試運転を終えると、連続運転に入る。一度動き出せば、操業は何十年も続く。その間、設備は少しずつ古び、部品はすり減り、性能も変わっていく。止めれば暮らしに関わるから、動かしながら手を入れ続けるしかない。

人手不足は、この産業に限った話ではない。ただ、止められない設備を預かる現場ほど、抜けた穴は埋めにくい。日々の運転だけではない。長い年月をかけて現場に積み上がった技術や勘所も、次の世代へ渡りにくくなっている。

同社でデジタル部門を率いる山口路夫は、こう話す。

「ベテランのノウハウをどうやって文章化していくか。これは、すぐにできることじゃないと思うんですね」

設備は止められない。人と技術の問題は、現場だけで閉じる話ではない。街のインフラを整え、その後の維持に関わる人にとっても、隣で起きていることのはずだ。

では、完成後の時間まで自分たちの仕事として見てきた会社は、この人手不足に、どう向き合っているのか。

## 建てた後まで、引き受ける

プラントの仕事は、大きく二つに分かれる。設計から資材の調達、建設、引き渡しまでを担う建設の段階と、その後の運転・維持管理を担う運用の段階だ。

この二つは、会社や組織の役割として分かれることもある。つくる局面と動かす局面では、求められる技術も体制も違うからだ。

日鉄エンジニアリングの場合は、その境目をまたいでいる。建設を日鉄エンジニアリング本体を中心に、運転・維持管理はグループ会社が中心となり、それぞれが連携する形で30年以上にわたって事業を続けてきた。

その体制が、2024年に動いた。山口によれば、以前は建設を本体、操業をグループ会社が担う色合いが強かった。そこから、設計・建設から運転・維持管理までを一続きで見ていく方向が強まり、運営を専門に見る部署も置かれた。単に社内の担当を入れ替えたのではなく、つくった後の時間を、会社の仕事の中心へ寄せ直したということだ。

### 溶融炉は、操業が難しい

なぜ、そうなったのか。理由は、同社が長く手がけてきた設備の性質にある。

山口は、二つの方式を比べてみせた。一つは、ごみを燃やす炉だ。ストーカー炉と呼ばれる。手がける会社は多く、比較的動かしやすい。つくる会社と動かす会社が分かれていることも多い。

もう一つは、高温でごみを溶かす縦型の炉だ。シャフト炉型ガス化溶融炉といい、同社はこれを主戦場にしてきた。運営はかなり難しく、当初は操業のトラブルもあった。

「安定操業のために私たちが介在しなくてはいけなかった」

難しい設備を安定して動かすには、つくった後も関わり続けるほかなかった。その積み重ねが、いまの体制の土台になっている。

難しさは、炉そのものの構造だけではない。日々設備を動かすなかでは、異常の兆しを早く見つけ、止まる前に手を打ち、整備の段取りを組む必要がある。設備の状態を見ながら、次に何を直すかを決める。その判断は、図面や仕様書だけでは完結しない。

そうした仕事が重なるなかで、日鉄エンジニアリンググループは、運営まで自分たちで担うほうへ軸足を移してきた。

背中を押したのは、人手不足と、つくった設備をできるだけ長く使い続けたいという事情だった。

発注し、長く使う側から見れば、設計・建設から運転・維持管理までを同じグループが担うことには意味がある。運転してみて初めて見えてくる不具合や使い勝手の変化を、設備をつくった側へそのまま伝え、次の点検や更新へ反映してもらえる。同じグループのなかでつながっていれば、運転で得たことが、設備を手がけた側へ届きやすい。長く使う施設ほど、この行き来が効いてくる。

改善は、一度きりでは終わらない。日々の運転で見えたことが記録として積み重なり、次の一手を考える材料になる。次に見るのは、運転のなかで積み上がっていくものが、設備そのものをどう変えていくかだ。

## 壊れてから直す、で終わらせない

長く使う設備は、運転を重ねるほどに、状態が変わっていく。

その変化に、この会社はどう手を打っているのか。

古くなれば性能は落ちる。だから点検し、悪くなった分を直して使う。保全をそう捉えるのが一般的だ。

日鉄エンジニアリングは、そこからもう一歩、踏み込もうとしている。

落ちた分を元に戻すだけではない。運転のなかで集めたデータを使って、設備のはたらきそのものを更新し、育てていく。現場のセンサーや制御装置から集まる運転のデータをためて、それをもとに設備の動かし方を分析し、必要なら中身を書き換えていく。同社はこの考え方をThink Plant®として掲げている。

指示を待つのではなく、プラントが自ら状況を読んで判断する。そんな「自立」した設備を目指す取り組みだ。いきなり無人で動く姿を描いているわけではない。まずは、現場で操業する人の伴走者として、データをもとにした提案をAIが返す。そこから、設備が自分で判断できる範囲を広げていく。

たとえば、設備の状態を示す数値が変わっていけば、異常の兆しとして早めに気づける。どの部品が、いつごろ手入れを要するか。その見当を、人の勘だけでなく数字でも支えられる。

過去の運転の積み重ねと照らせば、次にどこを直すべきか、いつ更新すべきかを考える材料になる。人がゼロから見極めていたところを、データが後ろから支える。壊れてから慌てるのではなく、変化の兆しをつかんで先に動く。壊れる前に手を打てる範囲を、少しずつ広げていく。

なぜ、それができるのか。運転を重ねるほど、現場には操業のデータが貯まっていく。それを、設備のはたらきの更新へそのまま回せるからだ。つくって渡すだけの関わりでは、この運転のデータは手元に集まってこない。

そこで得た気づきは、一つの設備だけにとどまらない。ある現場で見つかった不具合の兆しや、うまくいった整備の手順は、データにして残せる。そうすれば、同じような設備の次の点検や更新にも生かせる。かつては一人の担当者の頭の中にあった判断を、会社のなかで使える形にしていく。

### 建築からプラントへ、根っこは一緒

この取り組みを、部門をまたいで進めているのが、山口である。

山口は、もともと建築構造のエンジニアだった。大スパンの特殊な構造物の設計に関わり、地震に耐える建物を考えてきた。その頃から、最適な設計を数字で解き、解析の技術を現場に取り入れていた。AIという言葉がいまほど一般的ではなかった時期から、データを使って仕事のやり方そのものを変えてきた。

山口が設計に関わった建物は、この北九州技術センターにもある。2010年に竣工したE館だ。デジタル部門はいま、そのE館に入っている。かつて自分が手がけた建物で、いまはプラントのデータを扱っている。

![吹き抜けのある、北九州技術センターE館のエントランス](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/mczk4-nse/nippon-steel-engineering-e-building-entrance-1-03.jpg?width=2048&height=1365&name=nippon-steel-engineering-e-building-entrance-1-03.jpg)E館のエントランス。この建物の意匠には、山口も設計者として関わった。

建築からプラントへ。畑違いに見える移り方だが、山口が最初に思ったのはこうだった。

「こちらに来るとプラントの領域がメインになるので全く違う世界だと思ったんですけど」

山口は、そのまま話を続けた。

「結局、既存の業務をどう変えるか、AIを活用して結果を残すという点では根っこは一緒ですので、楽しくやれています」

山口は静かな物腰で、こちらに何かを押しつけるような話し方はしない。建築で磨いたデータの使い方を、いまは全社の設備へ広げようとしている。

### 「これをやりたい」と人が来る

北九州の拠点に人が集まる理由を、山口は仕事の中身で語った。同社がプラントの操業を支えるシステム基盤として展開しているThink Platform®は、操業のデータを解析し、プラントを最適な状態で動かし続けることを目指す。そのAIの活用では先端を走っている、と山口は見ている。

「そういうところに『面白いな』と思ってやってきてくれる方が集まってくださる」

![2010年に竣工し、日鉄エンジニアリングのデジタル部門が入る北九州技術センターE館のサイン](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/mczk4-nse/nippon-steel-engineering-e-building-sign-1-04.jpg?width=2048&height=1365&name=nippon-steel-engineering-e-building-sign-1-04.jpg)2010年に竣工したE館。デジタル部門はいま、この建物に入っている。

運転で見つけた変化を、次の更新へ戻す。その往復を仕事のなかに組み込めれば、設備を長く使う力になる。

では、この「育てる」という働きは、人手の足りない現場で、実際に何をしているのか。後編では、炉の前のロボットに加え、現場とデジタル部門が練ってきたデータの使い方を見ていく。

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近日公開  
後編｜手わざを継ぎながら、現場をどう動かし続けるか

炉の前で人が担ってきた作業を、手の感触ごと離れた部屋へ運ぶ。現場はデータを読み、デジタル部門と一緒に見せ方や分析を練り、勘所を次の世代へ渡していく。後編では、引き受ける範囲を広げてきた会社の、現場での仕事をたどる。

## プロフィール

山口路夫（やまぐち・みちお）   
日鉄エンジニアリング株式会社 デジタル・トランスフォーメーションセンター デジタル企画推進部長。博士（工学）。大学の修士・博士課程から、耐震性の向上や安心・安全な建物づくりをめぐって新日本製鐵（当時）と共同研究を行い、その縁で入社。建築構造のエンジニアとして、大スパン構造、スタジアムの特殊鉄骨、大型物流施設、グループのプラント設備などの構造設計に携わる。当時から最適設計や高度な解析技術を事業部門で実践し、3D設計の教育プログラムづくりや自動化設計の導入を進めた。2024年、全社組織であるデジタル・トランスフォーメーションセンターへ。デジタル企画推進部長として、データ活用・AI活用、全社のDX推進、社員向けの教育、対外発信を担う。拠点は北九州技術センター（戸畑）。

※所属・役職は取材時のものです。

![北九州技術センターで正面を向く山口路夫](https://machi-zuku.com/hs-fs/hubfs/machi-zuku/articles/mczk4-nse/nippon-steel-engineering-yamaguchi-michio-profile-1.jpg?width=2048&height=1365&name=nippon-steel-engineering-yamaguchi-michio-profile-1.jpg)山口路夫氏。北九州技術センターにて

## 著者

取材 / 執筆 / 撮影：刈込 隆二

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